シルフェイド学院について、今日も新しいユザデ・クラス・トーテムを組み合わせて遊んでいます。何度も繰り返していると、いろいろ本編のストーリーの細かいところが気になったり、想像が膨らんだりします。
特に最近気になっているのが学院長。人気投票でも3票しか入っていなかったし、シナリオで重要な位置を占める割に謎の多い人でした。
私は学院長のポリシーが好きです。
――どんなに身元の知れない若者も、学院に受け入れる。
主人公がシルフェイド学院に入学できるのも、実はこの学院長のおかげなんじゃないかと思います。
でも、普通なかなかできないことですよね。
シルフェイド島は放棄地区があり、ネオ・ジーンがいて、様々な社会的問題がありそうな地域。そこで「誰でも受け入れる」と表明するのは、並大抵の覚悟ではできないのではないでしょうか。しかも教育機関の長が。
もし、生徒たちが問題を起こしたらどうするのか。
実際、不良公安委員会なんてのがいたりしますし。
挙句の果てには不良武運部員がメアリーを襲うという事件も起こっていました。
あの不良武運部も教師の娘に手を出したのですから、うやむやには絶対ならず退学になったと思うのですが、それよりも……。
そもそも「誰でも受け入れる」ということに無理があるのではないか。
そういう議論があの学院の教師の間で起きてもおかしくないと思うのです。
なにしろ、空から降ってきた人間を数日で学院に入れちゃうようなオープンな入学制度。
もっと入れる人を選ぶべきではないか、という「排斥」の雰囲気へ傾いても不思議ではありません。
誰でも受け入れていたら、当然「一部には」そういう人間が出てきます。
取り返しのつかない事態になるところだったのですから、メアリーの一件について学院長や、エージス、他の教師はどう考えたのか、非常に気になるところです。
「誰でも受け入れる」学院長のおかげで、主人公はうまく皆と絆を作れる場を持てました。
なんか怪しげな経歴をもつアルバートやエシュターも入学できたし、他にも変な人が色々学院に出入りします。
学院に奇人変人がそろって面白くなるのは、学院長の影響が大きそうです。学院長の考え方は「絆」を促進し、「放棄・排斥」されている人の救いになり得ます。
しかし一方で、メアリーが襲われたり、どうもそいつらは自分のクラスのマネージャーには既に手を出しているようなことを臭わせていたり……。
学院内の治安もずいぶん悪いんじゃないか、という気がします。
そしてそれは、「誰でも受け入れる」の負の面が出ているのではないか、と。
もし学院長がリスクを減らしたけらば、厳しい入学試験を採用すると思います。
学院長は、あえて困難な状況で「誰でも受け入れる」方針を採用し「責任は私が取る」とも明言しています。
学院長は信念をもって、受け入れているはずです。
シルフェイド島には大人が足りないということから、おそらく、学生を受け入れても全員になかなか目が届かない現状があるのだと推測します。
教育者の信念として「放棄」を許さない学院長。
一方でせっかく学院に受け入れてもらったのに悪さをする不良ども。
不利益を被るまじめな生徒。
私としては、学院長の信念がやがて「放棄地区」問題を緩和していく、というハッピーエンドだったら良いなと思います。
しかし、その道のりは現実問題との葛藤に満ちていて、容易ではなさそうです。
「放棄」「見捨てる」ということが、黒サラの災いのそもそもの種だったことを考えると、学院長の信念は、作品に深く結びついている気がします。
しかもその学院長が地歴編では……。
いくつものキーを握っているのに、本編であまり描かれない、学院長についての雑感でした。
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